合わせ鏡

「あの人、私のことそう大事に思ってないよね」
なんて考えていたら、もう一人の私が問う。
「じゃあ、あんたはどうなのさ?」

大事に思ってないわけない。
ただ、丸ごと受け止めているかといえば、そうでもない。
あの人のここが気に入らない、こうしてくれたらいいのに、と思うところがあるのは
愛情の裏返しなんだと思うけど
でもそれは、実は自分の好みをおしつけてるだけ。

きっと相手も同じように思っているのだ。
大事に思ってないわけないけど、私を丸ごと認めているわけじゃない、ということ。

合わせ鏡だ、結局。

だから、相手を責める前に、自分はどうなん?って、
一度自分の心を見つめてみないと、相手に「こうして!」って言っても
きっと響かない。

もしかすると、相手も同じことを感じているかもしれない。

その後はバトルになるのか、しみじみと「そだね-」と語り合うのか。

いずれにしても、相手に求めるのは、もうやめよう。
その前に自分。

だって、価値観はみんな違うから。
私が思うことが絶対でもないし、相手が願うことが絶対でもない。
それが個性。

となれば、相手に求めるよりも、他人を基準に考えるよりも
自分で自分をつきつめるしかない。

自分の好みや価値観を他人に押し付けて、どうにかしてなんて、
不遜だし、もし自分がそれをやられたら、やっぱ嫌でしょうが。

自分がどうありたいか。
自分がどうしたいか。
すべてはそれだけなような気がする。

それで、相手が私のことを気に入らなければ、大事にしなければ
それは見解の相違、価値観の相違。
どっちが悪いとか劣っているとかいうこともなく、
ただ「違う」というだけだ。

そんなことを言えるのも、半世紀生きてきたせいか。
若かったら「何を生意気な!」って感じかも。
これも年の功。

というより、もう半世紀生きてきたのなら
そろそろ自分らしく生きたっていいじゃない、と思うのだ。
あの人にどう思われているか、とか、他人からどう見られているとか、を基準にするのは、もう息がつまりそう。

だからこそ、自分をしっから持たなければね。
自分を信じよう。

店長松村恭子

私が書いています

松村恭子
1966年11月山口県生まれ。丙午のさそり座で、超気性は激しいはずですが、実際は…?

2009年よりながいきや本舗店長として、たくさんのお話をお伺いしています。

また、TCマスターカラーセラピスト、食育指導士としても活動しています。

家族は旦那。夫婦二人を謳歌中です。
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